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メールヘッダ(mail header) について

メールヘッダとは、電子メールの制御用データを指し、電子メールの送信に必要な情報としてメールに記載される。

メールヘッダに関しては、以下の RFC 等に記載されている。



主なフィールド名

Received:

メールの到着経路情報。
経由したメールゲートウェイやメールサーバが自動的に付加する項目。 経由する毎にヘッダ冒頭に付加される為、"Received:" フィールドは概ね複数存在し、最も上にあるフィールドが直近のものとなる。

"Received:" フィールド内の項目は以下のような意味合いを持つ。

  • from ・・・ 送信側メールサーバ
  • by ・・・ 受信側メールサーバ
  • via ・・・ 接続方法 
  • with ・・・ 転送方法
  • id ・・・ 識別番号
  • for ・・・ 送信先アドレス
【例】 send.example.com から receive.example.jp へ SMTP により転送されたメールの場合。
Received: from send.example.com
  by receive.example.jp with SMTP id AAA00001
  for <webmaster@example.jp>; Fri, 8 Dec 2000 03:39:30 +0900 (JST)


From:

差出人(著者)のメールアドレスや名称を示す。


Reply-To:

返信先アドレスを示す。
"From:"(差出人)とは異なるアドレスを返信先に指定した場合に付加される。このフィールドがなければ "From:" が参照される。


To:

宛先のメールアドレスや名称を示す。
送信先には、"To:" のほかに、"Cc:" や "Bcc:" も指定できる。


Cc:

本来の宛先のほかにコピーを送信する送信先のアドレスや名称を示す。
「Cc」は「Carbon Copy(カーボンコピー; カーボン紙により複写された文書の意)」の略。


Subject:

件名を示す。


Date:

メール送信時の日時を示す。通例、ローカルタイムで表示。
日本の時刻を使用している場合は、フィールド内にグリニッジ標準時との時差を示す "+0900" や "+0900 (JST)" といった情報が付加される。


MIME-Version: 1.0

MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions) 添付されているか、もしくは可能であることを示す。
MIME が利用できないメールソフトでは、このヘッダは記述されない。


Content-Type: ***
Content-Type: ***/***; charset="*****"

"Content-Type:" はメールの本文構造(形式)を示す。

"Content-Type:" が ***/*** のようにスラッシュで区切られているものは、MIMEで拡張されたもので、本文や MIME によって分割した部分の形式を示し、続いて "charset=" または "boundary=" といったフィールドが記述される。

text/plain
普通のテキスト。

text/html
HTMLテキスト。

text/enriched
エンリッチドテキスト。

multipart/mixed
メール本文が複数に分割されていることを示す。
例えば、MIME を使って普通の文章にファイルを添付した時などに使われる。 "boundary=" でそれぞれの部分の区切りを示す。

multipart/alternative
メール本文を複数ある形式から選択できることを示す。
"boundary=" で区切られた全て同一内容である複数の形式(同一内容の text/plain と text/html である場合や、同一内容の日本語と英語である場合など)の内、任意のものを選択する場合に用いられる。


"charset=" は、文字コード(character code)を示す。
"charset=" が記述されていない場合は "ASCII" として扱われ、MIME 未対応の場合は このフィールドは記述されない。
日本語を扱うメールの場合は概ね "ISO-2022-JP" が用いられる。

ASCII
英数字、記号による文字コード。
American Standard Code for Information Interchange の略。 "US-ASCII" とも呼ばれる。

ISO-2022-JP
ネットワーク上で日本語を使うために作成された 7bit の文字コード。
俗に JIS コードと呼ばれる。

EUC
UNIX 等で使用されている文字コード。
様々な言語に対応し、日本語で使われるものは "EUC-JP", "日本語EUC" と呼ばれる。

Shift_JIS
PC上で日本語を表示する為に作成された文字コード。
当初はベンダー独自の文字コードであったが、現在は標準化され、JIS(日本工業規格)が規定する JIS X 0208:1997 において仕様が定義されている。

latin1
"ASCII" に西ヨーロッパ諸国のアルファベットや記号を追加した作成された文字コード。 "ISO-8859-1" とも呼ばれる。
英語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、ラテン語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、アイスランド語、アイルランド語、ノルウェー語、フィンランド語、スウェーデン語、アフリカーンス語、バスク語、カタロニア語、フェロー語、ガリシア語 が使える。


Content-Transfer-Encoding:

どのような方法でエンコードされているかを示す。

  • 7bit ・・・ 7bit のテキストデータ。
  • 8bit ・・・ 8bit のテキストデータ。
  • binary ・・・ バイナリデータ。
  • base64 ・・・ バイナリを ASCII に変換して送付する手法。 MIME で規定。
  • uuencode ・・・ バイナリを ASCII に変換して送付する手法。 UNIX 等で使用。
  • BinHex ・・・ バイナリを ASCII に変換して送付する手法。 MacOS で使用。

このフィールドがない場合、7bit として扱われる。



そのほかのフィールド名

※アルファベット順。

Bcc:

本来の宛先のほかにコピーを送信するが、他の送信先には非表示となる送信先のアドレスや名称を示す。
「Bcc」は「Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)」の略。
送信時に削除されるフィールドの為、メールヘッダ内で確認されることはない。但、一部の古いメールソフトでは削除されないものもあった。


Errors-To:

メール配送上のトラブルが発生した場合(宛先の誤り・宛先メールサーバーの停止など)に、自動発送されるエラー発生を伝えるメールの送信先を示す。
普通のメールソフトではこのヘッダーを付加できるものは少ない。メーリングリストなどでメンバー情報管理のためなどの理由で、システム側でこれを付加する場合が多い。なお、古いシステムではこのヘッダーは無視される。


In-Reply-To:

返信メールの場合、元となったメールの情報(Message-ID:Date: など)を示す。


Lines:

メール本文の行数を示す。
UNIX上のメールソフトやメーリングリストのシステムが付加する。


Message-ID:

各メール毎のID番号。
仕様としては、いかなるメールとも重複しないようしているが、無視しているメールソフトもある。ダイヤルアップ接続を利用していてメールソフトがこの設定を切れる場合は、送信時にメールゲートウェイが自動的に正しいヘッダを付加してくれる場合もある。ただし電子メール自体としてはあまり利用されていない(NetNews ではこの機能を利用しているので正しく設定する必要がある)。


Organization:

差出人の所属(会社名や団体名など)を示す。
主に NetNews で利用されているが、一般のメールでも見かけることがある。


Precedence:

メールの重要度を示す。
主にシステム管理系で利用され、first-class、bulk、listのように表される。


Priority:

メールの重要度を示す。
High、Normal、Lowのように表される。


Return-Receipt-To:

配信確認が必要なメールの場合、配信確認(受信通知)メールの送信先アドレスを示す。


References:

返信メールの場合、元となったメールの情報(Message-ID:Date: など)を示す。
メールソフトではこのヘッダを付加しないものが多く、実際には本文中に参照情報を付加するのが一般的。


Sender:

差出人(送信者)のメールアドレス、名称。
"From:"(著者)と同じ場合は省略され、著者と送信者が異なる場合に使用される。
例えば、"From:" に共著のグループのアドレスを示し "Sender:" に実際の送信者のアドレスを示す場合や、"From:" にメーリングリスト自身のメールアドレスを示し "Sender:" に差出人を示す場合などが挙げられる。
また、メールソフトによっては、ユーザが "From:" を任意の値に書き換えた場合に管理者が設定した本来のアドレスを "Sender:" に示すものがある。


Status:

未読/既読、編集の有無などの情報を示す。


X-Dispatcher: software name ver.#

一部のメールソフト独自の拡張ヘッダ。


X-Face:

差出人を表す低解像度(48x48pixel)の画像を示す。
フィールド内に、文字列としてエンコードされた画像情報が付加される。


X-fingerprint:

PGP などの電子署名システムを利用している場合、その識別用データを示す。


X-Mailer:

差出人が使用したメールソフトの製品名・バージョンなど。


X-MimeOLE: Produced By Microsoft MimeOLE ver.#

Microsoft社のメールソフトに付加される拡張ヘッダ。


X-ML-Var:

メーリングリストのシステムの情報を示す。
メーリングリストのシステムが自動的に付加する。


X-MSMail-Priority:

メールの重要度を示す。Microsoft独自仕様のヘッダ。


X-Pgp-Public-Key-URL:

PGP を利用したメールの場合、その確認のためのURLを示す。


X-PRIORITY:

メールの重要度を示す。
1〜5の数字で表され、1が最重要となる。


X-Prom-Mew: Prom-Mew ver.# (procmail reader for Mew)

Mew 独自の拡張ヘッダ。


X-UIDL:

識別用の拡張ヘッダ。POPサーバがメール毎に自動的に付加する。
POPで届いたメールを区別するために付ける unique-id という番号を示す。


X-URL:

差出人が運営するWebページのURLを示す。



補足:

  • 英文字の "X-" で始まるヘッダは、概ね、後に拡張され一般化したものやメールソフトが独自に拡張したものであることが多い。
    また、ユーザが個人的に付加する場合や、システム管理者がデバッグや調査の為に拡張ヘッダを付加する場合もある。



主なフィールド名
Received:
From:
Reply-To:
To:
Cc:
Subject:
Date:
MIME-Version:
Content-Type:
Content-Transfer-Encoding:

そのほかのフィールド名
Bcc:
Errors-To:
In-Reply-To:
Lines:
Message-ID:
Organization:
Precedence:
Priority:
Return-Receipt-To:
References:
Sender:
Status:
X-Dispatcher:
X-Face:
X-fingerprint:
X-Mailer:
X-MimeOLE:
X-ML-Var:
X-MSMail-Priority:
X-Pgp-Public-Key-URL:
X-PRIORITY:
X-Prom-Mew:
X-UIDL:
X-URL:

補足:





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